日照権って何だろう?

日照権とは憲法25条で保障された国民すべてが健康で文化的な生活を営むために基づいた、太陽の光を享受する権利のことですが、それが裁判により1972年6月27日違法建築の隣家によって日照を奪われた問題で、最高裁判所は“日照権と通風権が法的に保護するのに値する”という判決をだしました。

それ以後6月27日は日照権の日と呼ばれています。

日照権で問題にされるのは1日何時間太陽の光を受けられるのか、言い換えると1日何時間日影になるのかという問題でした。
1965年代の建築基準法には日影に関する取り決めはありませんでした。そのため天文台への問い合わせが殺到したそうです。

天文学では、よく半日周弧と呼ぶ曲線を使います。
これは天体が日周運動で移動するときに描く曲線で半日、つまり地平線から出始めて真南にくるまでの運動曲線で、天体の緯度と観察地の緯度に関わります。この曲線に沿って運動する天体が地上に投げかける影、太陽の場合では日の影がつくる曲線になります。太陽の地平線からの高度角がわかれば影の長さを求めることができます。こうして日照権に関わる“日の影曲線”が当時の建築基準法に関わる参考資料に加えられるようになりました。


そして日照権の受忍限度を推し量る手段のひとつに建築基準法の日照に関係する基準があります居室の採光、外壁の後退距離、高さ制限、隣地斜線制限、北側斜線制限、日影規制がそれにあたりこれらの項目をクリアーすることは最低条件でもあります。

しかし日照権の基準の判定となると日影図と市町村の日影規制を照査して、基準を超えている場合でも周囲の環境から受忍レベルを超えている場合は裁判所により日照権の確保、損害賠償などが認められる可能性があり、また反対に基準を下回っていても、受忍の範囲が個別の具体的な事案毎に異なっており、建築主側の紛争回避に向けた努力や住民側の歩み寄りいかんで、裁判の判決内容に大きな差がでてきます。


日照権に対して日本と世界とでは大きな違いがあります。
世界の現況では、都市部では日照権はほとんど認められていません。
都市部で日照権を言い出せば、建物が建てられなくなるからです。ですから、高層ビルが出現したから日影になったといって日照権の主張は日本以外では通用しません。
都市部にすんでいて日照権を主張しているのは日本だけの現象です。

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